卒園生のきずな
「20歳の君へ」
あなたが みょうじょう幼稚園を卒園されてから、十数年がたちました。
活発な児童期(小学生時代)を経て、新たな自分創りを模索した思春期を乗り越え、すっかりおとなになられていることでしょう。
私たち幼稚園の先生は、あなたの人生の始まりの、わずかな年月だけの関わりでした。しかし幼児期は、人の心のよりどころを形成する大切な時期だと考えています。その時期に、あなたに出会え、かかわりを持てたことに感謝していますし、あなたが、今、お父様、お母様をとおして神からいただいた“いのち”をよろこび、自分の使命・役割(おしごと)を探し、それを果たそうとされているとしたら、それは、もっと大きなよろこびです。
幼稚園卒園以来今日まで、楽しい事ばかりではなかったかもしれません。もしかしたら、自分の存在意義を疑うような辛い時間を過ごされたこともあったかもしれません。しかし、そんな時にでも、あなたは、ご自身の心の奥底から、「だいじょうぶだ」という想いが湧き、進み続けることができたのではないでしょうか。そして、これから先も、苦難の時には、その心の奥底からの声に励まされて、歩み続けていかれることでしょう。幼児期に、たくさんの愛情と自己肯定感を与えられた人は幸いです。